ImageGear導入事例:日立ソリューションズ

「画像処理の開発キットとして8年前からImage Gearを使い続けています。」

日立ソリューションズが開発・販売している文書管理システムMillemasse(ミレマッセ)では、画像処理エンジンとしてImageGear(イメージギア)が採用されている。ImageGearを採用した理由、開発キットとしての評価について、ドキュメントソリューション部 主任技師橋本氏(写真右)、ドキュメントソリューション営業部 部長代理 宮脇氏(写真左)に聞いた。

日立ソリューションズでは、ImageGearをどう使っているか

日立ソリューションズでは、ImageGearをどうお使いですか。

ImageGearは、弊社の自社開発製品である、文書管理システム「Millemasse」の、画像処理エンジンとして活用しています。ImageGearは、1999年に初めて使用して以来、8年間に渡り、使い続けています。

「Millemasse」の特色をお聞かせください。

Millemasseは、文書管理システムとして既に1000社以上のお客様にご愛用いただいています。 「Millemasse(ミレマッセ)」という名前は、フランス語の[Mille/大量の]と[masse/備蓄、財産]を組み合わせた商品名称です。文書管理システムとして、特に画像の処理、管理に強みを持っています。
他製品と比べて「画像で負けた」と感じたことはありません。

なぜMillemasseでは、画像処理に開発キットを使っているのか

「Millemasseにとって画像の処理・管理機能は、製品の中核価値のひとつである。その重要ポイントにImageGearを採用した」という解釈でよろしいでしょうか。

その言葉は、正確に言うと、「Millemasseにとって画像処理の機能は重要である。しかし画像処理は自社で開発するより、既にあるよいものを使ったほうがよい。そこでImageGearという開発キットを採用した」になります。

「Millemasseにとって画像処理の機能は重要である。しかし自社で開発するより、既にあるよいものを使ったほうがよい」とは、どういう意味ですか。

大まかには、「あまり使われない画像形式へのライブラリ対応よりも、画像の管理、検索、セキュリティなど本質的な部分に開発努力を傾けた方が良い」という考えに依ります。 細分化して述べると以下のようになります。

  • 画像形式の世界は、変化と細分化が激しい。あまり使われない形式にも対応しようと思うのなら、開発キットを使った方がよい(餅は餅屋)
  • ユーザー現場で使われる画像形式は、ほとんどが標準的な形式。
  • あまり使われない形式の画像には、「対応した方がよい。しかし社内開発者が取り組むには優先順位が高くない」ことになる。

画像形式は、あまりにも変化が早く、めまぐるしい

では順々にお聞きします。ポイント1:「画像形式の世界は、変化と細分化が激しい。あまり使われない形式にも対応しようと思うのなら、開発キットを使った方がよい(餅は餅屋)」とは具体的には。

画像ファイルには、JPEG, GIFなど標準系以外に多くのデータ形式があります。デジカメのRAWファイル一つ取っても、メーカーごと型番ごとに形式が微妙に異なります。
このように画像ファイル形式は、めまぐるしく変化、細分化していく、動きの激しい世界です。この素早い動きに、社内の開発リソースを使って、社内ライブラリを充実させる対応をとるべきなのか。
いえ、それは餅は餅屋。ImageGear開発元などのプロに任せ、自分たちは、Millemasseの本当の製品価値である、文書(画像)の保管、整理、検索、セキュリティなどに開発リソースを当てるべきだと考えました。

オフィスで使われる画像は、ほとんどが複合機によるもの

ポイント2:「ユーザー現場で使われる画像形式は、ほとんどが標準的な形式。」については。

ユーザー現場で、最もよく使われる画像とは何か?それは「複合機での、文書スキャニングされて発生する画像」です。
「画像ドキュメント保管」という時、つい、製品写真、レントゲン写真、工事現場写真などの「絵、写真」を想起します。しかし、実際に、オフィスで発生する画像ドキュメントの大半は、複合機で読み取られた、請求書や納品書といった「字のドキュメント」です。
複合機から出力される画像ファイルの形式は、JPEGなど標準的なものです。それ以外の形式の画像はほとんど使われません。
では、ほとんど使われないのであれば、対応する必要はないのか。そうではありません。あまり使われない画像形式に対するご要望にもお答えしていく必要があります。

あまり使われない画像形式に対するご要望にもお答えしていく必要がある

「あまり使われない画像形式に対するご要望にもお答えしていく必要がある」とは具体的には?

ユーザーサービス上の観点から見て、あまり使われない画像形式への対応は必要です。
先ほど「オフィスで使われることはほとんどない」と言いました。しかし「ほとんどない」ということは、「たまにはある」ということです。具体的には、「5 年前から工事現場の写真をデジカメで撮影・保存し続けている」というユーザーの場合が考えられます。その場合、デジカメが5年前の旧型であり、かつそのユーザーは、そのカメラ独自のRAW形式で画像を保存していることがあり得ます。
このような形式の画像データを扱いたいというユーザーニーズが現実にはあります。
実用の観点だけみれば、対応画像形式は、主要5種でもほぼ十分です。しかし製品の実力の誇示という観点からすれば、対応画像形式の数は多いに越したことはありません。
ここまでで、「あまり使われない画像形式への対応の重要性」を述べました。しかし、その対応には非常な開発コストがかかります。
Millemasse開発部隊では、当初は自分たちで画像処理ライブラリを開発していました。しかし、数年前からは、開発キット(ImageGear)の組み込みへと方針を変更し、今に至っています。

ImageGearへの評価

画像処理の開発キットとして、数ある製品の中からImageGearを選択した理由は何ですか。

第一に、必要な機能は過不足なく備わっていると思いました。伸張、縮小、回転など一般的な変換処理、テキストを図面上に重ね合わせるアノテーション機能、ページめくりTIFFへの対応など、あるべき機能が備わっています。第二に、動作の安定性など品質面でも問題はありませんでした。第三に、国内でのサポート体制がしっかりしていました。問い合わせに対しても素早い回答が得られました。

ImageGearを使うのをやめようと思ったことはあるか

今日に至るまでで、ImageGearから別の開発キットに切り替えようと考えたたことはありますか。

ありません。もしImageGearが機能や品質に問題がある製品であり、取り替えた方がMillemasseの品質が良くなりそうだと判断できる場合は、切替を検討することもありえます。しかし実際には機能にも品質にも問題はなかったので、切替を検討するメリットもありませんでした。

「良い開発キット」とは、どういう開発キットか

そもそも日立ソリューションズの皆様にとって「良い開発キット」とはどういう開発キットですか。

良い開発キットは、第一に、「必要な機能が必要な形で備わっている開発キット」のことです。必要な機能がまず「ある」ことが重要です。その条件を満たした上で、第二に、「コストが適正であること」が、第三に「サポート体制がしっかりしていること。下位互換性があること」という条件が続きます。
第三のポイント、「サポート体制」は重要なことです。その重要性は以下のように描けます。

  • Millemasseのユーザーは、なぜMillemasseを選んだのか。画像表示のハンドリングの良さや、検索機能により必要な文書をすぐに探し出せること、きめ細かいセキュリティ設定が可能というような機能面での評価に加えて、「日立ソリューションズという国内メーカーの自社開発ソフトウエアだから。外国の製品に比べ、対応が早いことが期待できるから」という点があると予測されます。
  • もし、ここで、国内のサポート体制が貧弱な画像処理開発キットを組み込んでいたとしたら…。質問や要望に対しても「アメリカ本社に聞かないと分かりません」と答えるだけの会社と組んでいたとしたら、どうなるか。お客様から画像形式への対応について要望や問い合わせがあったとしても、対応が遅れる可能性があります。
  • その場合、その画像処理キットのせいで、ユーザーの日立ソリューションズへの印象が悪くなるかもしれません。これはあってはならないことです。

以上の理由により、サポート体制が充実していることは、我々にとって重要なことです。
ImageGearは、「機能」、「価格」、「サポート体制」の3条件をいずれも良く満たしている「良い開発キット」だと思います。

今後の期待

ImageGearへの今後の期待をお聞かせください。

これまで、ImageGearは、新たな画像形式が出る度に、スピーディに対応してくれました。その素早い対応スピードを頼もしく思っています。今後も、今までの進化の速さや、問い合わせ対応の迅速さなどの「従来の良い点」を失わない上で、さらに製品に磨きをかけてください。そして、ラネクシーと日立ソリューションズとで、互いに良い関係を保っていければと考えています。期待しています。

  • 事例の内容は取材当時(2007年7月)のものです。
    「日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社」「株式会社システムアンドサービス」は、2010年10月1日付けの合併により、「株式会社日立ソリューションズ」として新たにスタートしました。